JAPAN lacrosse 君の人生に、限界はない

世界最高峰に挑む、若きサムライ対談

ラクロスとアメフト、2つのスポーツの聖地「アメリカ」

 

ラクロスの本場北米でプロになるためにカナダに挑戦中の森松選手、アメフトで日本人初のNFL選手を目指し挑戦中の佐藤選手に、なぜ世界を意識し始めたのか、新興スポーツだからこその魅力など語っていただいた。

(2021年5月7日)

プロフィール


森松達(もりまつ とおる)(写真左)

1995年生まれ。早稲田大学男子ラクロス部出身。在学中には副将・MFリーダーを務め、全日本学生選手権優勝、全日本選手権準優勝。関東ユース(2015年)、全国強化指定選手(2019年)選出。

引退後は社会人ラクロスチームStealersに所属し、2019年末に退職しカナダへ留学。現在は新型コロナウイルスの影響で一時帰国中。

佐藤敏基(さとう としき)(写真右)

1993年生まれ。早稲田大学米式蹴球部BIG BEARS出身。2015年甲子園ボウル(全日本大学アメリカンフットボール選手権大会決勝戦)準優勝。2016年よりIBM BigBlueに所属し、ジャパンXボウル準優勝。

2021年4月、CFL(カナディアン・フットボール・リーグ)でドラフト指名され選手として活動を開始。

※インタビューを実施したのは、CFLによる指名前。

世界最高峰へ挑む2人の「原点」とは


早速ですが、お二人とも日本ではなく海外で活動しプロを目指していると思いますが、そのチャレンジのきっかけを教えてください。

(森松)きっかけは、2019年に開催された国際交流試合で海外プロトップ選手と戦う機会があって、通用する部分があることを体感しました。また、イベント時に通訳的な役割をしていたので、相手選手と話していく中で、将来的に日本人でPLL※1選手とか、プロ選手っていうのは出てくると思うかというふうに聞かれたときに、いずれ出てくるだろうなと思ったんですけど、誰がどういうふうになるんだろうなっていうときに、自分が実は結構近い位置にいるんじゃないかなっていうふうに思ったらちょっと興奮しちゃって、挑戦しました。

プロになれる保証はないですけど、少しでも可能性があるっていうのが見えたのは、自分の中で非常に大きかったです。

どういう生活を送っているかとか、どういう風に暮らしているとか、そういう話を聞いていく中で彼らへの憧れみたいなところも生まれてきました。

※1 PLL:プレミア・ラクロス・リーグ(Premier Lacrosse League)。ラクロスの本場アメリカ合衆国のプロリーグ。

国際交流試合にて、アメリカ代表のMyles Jones選手と。

(佐藤)僕も就活するときにはNFL挑戦なんて全く考えていなかったのですが、NFLの方が日本人のキッカー向けに来日した際一番良い成績を残すことができて、挑戦してみないのか?という話を軽くされました。

大学3年生の時、どうしても行きたくてアメリカにキックを習いに留学をしたんですけど、行くまではアメリカの選手はみんな化け物に違いないと思っていたんです。でも実際は全てが揃っている人たちばかりではないことを実感して、そんな経験もあったので自分にも可能性があるのかもしれないと思うようになりました。

もう一つのきっかけは、大学最後の試合で、決めれば早稲田が甲子園ボール初優勝という時に、キックを外して負けた経験があるんです。自殺も考えるほどの出来事でしたね。

その思いを抱えながら社会人になって、仮に優勝できたとしてもその悔しさは払える気がしなくて。だったらNFLに挑戦して成功することで、自分のプレーで負けが決定したことにも、意味があったと思えるようになるのかな。と思って挑戦することにしました。

(森松)僕もその試合のことすごく覚えています。佐藤選手が日本人初のNFL選手になれば本当に偉業なんですよね。それはあの試合があったからこそ、と、長い目でアメフト界にとっても大切な出来事になると思います。

(佐藤)挑戦したことで、色んな人に応援してるよって言われるのは嬉しいですね。

(森松)僕も、同世代とか先輩に、すごく刺激になってるって声をかけてもらうことが増えて嬉しいです。

写真提供:coach zauner

「今」しか挑戦できない。「今」だからこそ挑戦できる。


社会人になってから、会社を辞めてスポーツに打ち込む決断をできたことはすごいなって思います。いつ怪我するかもわからない保証のない世界で、思い切った決断をできた理由は何かありますか?

(佐藤)会社を辞めたことの後悔は全くないですね。

「こんな早くやめる奴は初めてだし、社会人として頑張るって一度決めたのに辞めるのは軸が一つぶれることにもなる。それでいいのか?」と真剣に向き合ってくれる方がいました。そのお話が、一度冷静になり考え直す良い機会になって、ちゃんと考えた結果として「『今」挑戦しないと、10年後に同じように挑戦はできないし、今しかない。』と、挑戦することを決断しました。

尊敬する祖父も、大学最後の試合を観ていたので、頑張ってみたらいいって言ってくれて、家族も会社も、頑張れよ!という感じで進むことができました。

(森松)僕の場合は、仕事しながらラクロスしている生活がすごく楽しくて、会社の方にもすごくよくして頂いていていました。むしろ居心地が良すぎて、冷静になって、挑戦することと会社に居続けることを比べた時に、自分にとって長い目で見たら「今」挑戦した方がいいんじゃないかな、と思いました。

何よりも、後から後悔したくない気持ちが強かったです、挑戦するとしたら、今しかなくて。

会社を辞めたときが24歳だったんですけど、スポーツで言ったら24歳ってもう若くない年なんですよね。やるなら今だ。というのに対して親も特に何か言うでもなく、普通に応援してくれました。

アメリカにて行われた日米代表の交流戦にて、アメリカ代表のMatt McMahon選手と。

海外への挑戦についても、何それ言わないご両親かっこいいですね!大学でラクロスやアメフトを選んだのはなぜですか?

(佐藤)僕は高校からアメフトを始めたんですけど、学内の掲示板に、昨年全国準優勝、初心者大歓迎って書いてあって。全国優勝を目指せて初心者がたくさんいるスポーツってすごい面白いな、自分にもチャンスがあるのかなと思って、体験会に行って、ものすごく楽しい雰囲気でやっていて、楽しそうで入りました。

(森松)僕は一浪で、浪人するまでプロ野球選手になりたいって本気で思ってたんですよ。でも、浪人してその夢は消えてなくなって、そこで新しいスポーツ始めるか!って時に、投げる動作も多いので、野球でやってきたことがフィットするんじゃないかなっていうのを思いました。勧誘でも素敵な出会いがあって、かっこいい先輩がいたんで、それをきっかけに入部を決めました。あとは、日本一って言葉に惹かれましたね。日本一なんて、野球の場合は「夢の夢のまた夢」くらい遠い目標だったのが、本当に現実的に目指せる集団であることがすごいなと思いました。

 

2人とも今からでもいけるんだ!可能性を感じたってことですね。今海外でチャレンジするきっかけととっても似てますね。

(森松)スタートラインが一緒っていうのはワクワクしますよね。

自分の頑張り次第でどこまででも行けるっていう感覚が、やる気をかきたてられますね。実際入ってみて、本当に実感します。

やればやるだけ上手くなる感覚がすごく楽しかったです。ラクロスを始めて7年目くらい経ちますが、いまだに成長を実感できて楽しいです。

(佐藤)なるほど。スタートラインが一緒っていう話は、部活動の勧誘時にはすごく良い謳い文句で、僕自身実感していますが、海外挑戦をしているときに思うのは、あっちの人たちがちっちゃい頃からボールに触ってる事とか、ちっちゃい頃からガチガチにタックルしてる事っていうのはすごくアドバンテージになっているんです。世界を目指すってなった時に、やっぱりちっちゃい頃からやる環境があったらすごく良かったし、ちっちゃい頃にこういうスポーツがあるって知られる場所があったらもっと良かったかなっていうのはすごく思ってます。

引退後、将来的には若い世代が海外に挑戦する応援をしたいと思っています。そして、このことはラクロスとアメフトの共通の課題なのかなっていう気がします。

写真提供:coach zauner

(森松)そうですね。ラクロスも絶対次のステップはそうなりますよね。まず、どうやって本場に人をまず送り込めるか、そこからコネクションを強くしていって少しでもレベルを近づけていくっていうのは、ラクロスにも必要ですね。

 

可能性に満ちた大学生活4年間。「可能性の芽」を逃さず、まず動いてみてほしい。


ラクロスもアメフトも色んな意味で「可能性」が非常に強い競技ですよね。可能性に溢れた新入生に大学生活や部活選びをする際に向き合ってほしいことはありますか?

(森松)部活入りたい人の中には、高校までも部活をやっていた人が多いと思うんですけど、自分の思い通りに結果を出してきた人って一握りだと思うんです。

ある意味みんな敗北を経験していて、ラクロスとかアメフトっていう、新しい挑戦のフィールドが用意されてるっていうことをまず知ってほしいし、選択肢の一つに入れてほしいって思います。

ラクロスの早慶戦は7000人規模の観客が来て、自分の成果を発表する舞台があるのはありがたいです。

(佐藤)まさに僕も同じことを考えていました。ラクロスとかアメフトに挑戦する人って、1回みんな挫折を味わった人たちだと思うんですよ。負けたままで大学生活をスタートするのは、すごくもったいないなって思っています。新しく始める競技ってまたやり返す場所でもあると思うんです。だからそういう人たちこそ、部活に挑戦して、そういう道を選んだからこそできる人間の繋がりとか、引退した後に思い出話や酒のつまみになるとかあると思うんで、少しだけ居心地が悪い場所に飛び込んでみるっていうのはすごく学生さん新しい学生さんとかには伝えたいかなと思います。

(森松)憧れとか、かっこいいっていう、原動力になる感情には素直に従ってほしいなって思いますね。

(佐藤)そもそも日本一とか全国優勝を目指せる環境に誰でも入れるっていうのはすごいことだと思います。やってみて、やだったら辞めればいいよね。

後からは入りずらいし、少しでも興味があるならやってみればいい。

大学の時の思い出とか人脈って一生ものだと思うんで、4年間、とにかく動いてほしいです。

めちゃくちゃ楽しい4年間っていうのは、お伝えしたいです。一番楽しいじゃないですか、人生の夏休み。最後の青春の場所ですよね。

(森松)大学4年間は基本1回しかない経験だし、すごく貴重な時間だと思うんですよ。後から振り返って後悔しないようにしてほしいなっていう気持ちが、本当にあります。楽しんでください。

 

最後に、挑戦するお二人の今後の予定は?

(森松)すぐにでもカナダに行きたいのですが、コロナの影響でまだ行けないんですよね。

(佐藤)そうなんですね、アメフトは、トロントで各国選手が集まる予定だったんですが、コロナの影響で、動画を撮って送る方針に変わってしまったんです。4月15日にドラフトで指名されると5月からカナダに行けるっていう感じです。

※4月15日、日本からは、6選手が指名され、その中に見事佐藤選手も選出されました!

(森松)お会いできるかもしれないですね!

(佐藤)僕は運がいいです。色んな先輩たちが挑戦をしていく中で環境を作ってきてくれて、色んなコネクションとか、場所がもうある状態でチャレンジできるのは、先輩たちの思いを引き継ぐ事にもなるので、そういったこともモチベーションになっていますね。

いい時代に挑戦させてもらってます。お互い頑張りましょう!

 

お二人の活躍、楽しみにしています!
お二人には大学生になったばかりのみなさんに、メッセージももらいました!

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