JAPAN lacrosse 君の人生に、限界はない

帰宅部から日本代表へ

未経験への挑戦

本記事では、帰宅部出身にも関わらず代表に選出されたという異例の経歴をもつ星さんにお話を伺った。

帰宅部から体育会へと大きく変化したことで得られた経験とは、いったいどのようなものなのだろうか。

 

プロフィール


星 奉博(ほし ともひろ)

2010年東京学芸大学へ入学後、2013年U22代表に選出された。

現在は宮城県の小学校の教諭として働く傍ら、社会人ラクロスチームである仙台ラクロスクラブでは選手として、東北学院大学の男子ラクロス部ではAC(アシスタントコーチ)として活躍している。

 

帰宅部から体育会へ


はじめに、ラクロスを始めたきっかけを教えてください。

高校は特進コースで夜遅くまで授業があったので運動部に所属することができず、勉強一筋でした。

だから大学に入ったら体を動かしたいな、とは考えていました。

入学してすぐの学科の花見のイベントに参加したとき、同じ学科の先輩にラクロス部の方がいて、近くにおいてあったクロスを興味本位で触らせてもらい、パス&キャッチをしてもらいました。それがとても楽しくて、いつのまにかラクロスに魅せられてしまい、防具やメットの存在も知らずに入部していました。

 

高校時代に運動をしていなかったとのことですが、不安等はありませんでしたか

運動をしていなかったから不安だということは全くありませんでした。

「ラクロスはスタートラインが同じ」ということもあったし、なにより受験勉強から解放され運動(部活)ができることに対する喜びの方が大きかったです。目の前のことがキラキラして見えてすぐにでも上手くなりたいな、と思いました。だから劣等感を感じることもなかったです。

 

代表に選出されるために


ラクロス部に入ってからの学生生活はどのように過ごされていましたか。

入部当初からやるからには、代表に絶対になろうと考えていて、空きコマがあればシュート練習していました。入部してすぐのある時、日本代表の選手が学芸大のグラウンドに来ていて、シュート練習をしていたんです。そこで代表レベルを目の当たりにしてすごく刺激を貰いました。

他にも他大の同期の選手の中で、大学に入る前からラクロスをしていた人たちと一緒にプレーする機会があったのですが、その人たちが、ずば抜けて上手くて、負けていられないなと思いました。

そこから週5の学芸の練習に加え、他大の練習にも参加して常に高い目標を掲げて練習に励んでいました。身近にそういった人たちがいたのは本当に恵まれていました。

 

日本代表に選出されるまでの経緯を教えてください。

大学のチームではAT(アタック)をやっていたのですが、関東地区2年生選抜チームには選ばれませんでした。

しかし大学3年の頃、参加したU22の代表*1練習で急遽LS(ロングスティック)を持つように言われ、DF(ディフェンス)としてU22日本代表に選出されました。

その後、A代表のコーチから声をかけてもらい、FOer(フェイスオファー)として招集されました。DFとFOを掛け持ちしながらA代表でもプレーをさせてもらいました。

*1 U22の代表 : 22歳以下の日本代表

 

「ラクロス」というスポーツ


色んなポジションを経験した星さんの考えるポジションの魅力について教えてください。

ATは、花形なポジションですよね。ラクロスは点をたくさんとるスポーツなのでATが仕事しないと勝てません。どっしり構えてエゴ全開で王様になれる、そんなポジションだと思います。

対してLS(DF)の魅力ですが、ラクロスは競技の特性上、OF優位と言われています。そんなOFを打ち負かすことができたときの優越感たるや。例えて言うなら、ジャイアントキリングが起きているような感じでしょうか。あと個人的には、ATを経験したこともあってOFの考えていることが多少は感じ取れるので、次の展開を読んで、パスカットするプレーが得意でした。相手OFをコントロールできたときは気持ちいいですね。

全てのポジションに役割があるので、それをしっかり認識してやることが大事だと思っています。それぞれに違う役割があるのでどのポジションも楽しかったです。でも自分は点をとりたいのでATが一番好きです。

 

改めて星さんの思うスポーツの価値について教えてください。

素敵なつながりができることだと思います。

自分はラクロスを通して色んな人と繋がることができました。そして、社会人になってからも当時繋がったご縁から色んな刺激をもらうことができています。

また、同じ目標に対して、大きな熱量をもって取り組むことができる仲間ができました。

「皆で同じ目標に向かって頑張る」という経験は学生特有のもので、大学がそれを経験できる最後の機会だと考えています。

 

最後に新入生へ一言お願いします。

何かを選択をする場合、最終的に決断するのは自分です。

「大学に入る」と自分で決断した皆さんは、また新たな選択をするチャンスを得られました。

勉強するもよし

研究するもよし

企業するもよし

羽を伸ばして遊んでもよし

何を選択するにせよ、未来の自分を決めるのは、今の皆さんの決断です。

卒業後、どんな姿で卒業したいですか?

どんな表情で社会に飛び込みたいですか?

自分はラクロスという選択をしましたが、何にも代えがたい素晴らしい経験ができました。後悔はありません。

ですから、皆さんのこれからの選択肢の1つに「ラクロス」があったらとても嬉しいです。

選ぶ時点ではとても不安かもしれないけれど、飛び込んだら絶対に幸せな気分で卒業できる世界なのがラクロスです。

皆さんと一緒にラクロスをできることを楽しみにしています。

 

 


関連記事

PAGE TOP