JAPAN lacrosse 一生モノの君たちに
体育会での経験が人生を豊かにする
スタートアップCFOが語るラクロスの可能性
本記事では、株式会社助太刀取締役CFOの金谷圭晃さんを招いてお話を伺った。多様なキャリアを歩み、幅広い知見を持つ彼の目に、ラクロス人材はどう映るのか。
(2021年3月29日)
プロフィール
金谷圭晃(かなや よしあき)
株式会社助太刀取締役 CFO
2010年カーネギーメロン大学数理経済学科卒業後、大和証券株式会社入社。主に不動産、建設、物流企業に対するM&Aアドバイザリー業務に従事。2013年より、ロンドンに駐在し日欧間のM&A案件の組成に尽力。2018年に退職し、スペインのIESEビジネススクールに留学、助太刀入社に伴い中途退学。2019年6月「助太刀」に参画。
なぜ体育会が就活に強いと言われるのか。企業における体育会人材の有用性。
まずは自己紹介をお願い致します。
株式会社助太刀で取締役CFOを務めている金谷と申します。弊社では、建設現場で働くすべての人を支えるプラットフォームアプリ「助太刀」を運営しています。CFOとしての主な役割は資金の調達及びその資金繰りですが、まだまだ成長途中の組織であるため他の事業も一部見ており、営業組織やマーケティングも私が担当しています。
インターン人気の高まりや、就職活動の早期化など、最近の流れに対して何か思う事はありますか?
個人的な意見になってしまうのですが、学生生活において、まずはしっかり勉強した方が良いと思いますね。その上で、空いた時間に何をするかは自由だと感じていて、スポーツでもいいと思うし、バイトや旅行でも何でも良いと思います。一つ言える事は、就活のためにインターンが目的になったら本末転倒だということです。
学生時代、スポーツに打ち込む学生についてはどうお考えでしょうか?
大学生活という誘惑がたくさんある中で、部活動を4年間やり続けたという事実、それだけで物事をやりきる力は付くと思いますね。活躍しているか、していないかは関係ないと思っていて、最後までやりきる事が重要だと考えています。始める事は誰でもできるけど、それを引退まで続ける事は難しいので、学生時代に部活動に打ち込み続けた学生というのはそれだけで企業からしたら貴重な人材だと思います。
普段の仕事の中で様々な社員さんの働きぶりを見ていると思うのですが、その中で感じる体育会出身者の特徴を教えて頂きたいです。
前提として、単純に体育会出身・非体育会出身で大別できるものでは決してありません が、やはり傾向として、体育会出身者は根性ありますね。あと、団体競技出身の方はチームプレイヤーとしての素養が感じられます。また、体育会出身だからなのかは分からないのですが、ゴールから逆算してモノを考えられる人が多いという印象を受けます。
スポーツにおいて結果を出すために、物事を逆算して考える癖がついているため、体育会出身者はそのような逆算的思考を持ち合わせている方が多いのではないでしょうか。
体育会の中でも、特にラクロス出身者に見られる特徴があれば教えて頂きたいです。
特徴を挙げるとするなら、チャレンジ精神・バイタリティ・目利き力でしょうか。今までやったことのないスポーツを大学から新しく始めるというのは中々思い切ったチャレンジで、ラクロス出身者はそういった、新しい事にチャレンジしようとする気概を持っている人が多いという印象です。
あとは、ラクロスって日本ではまだ広く認知されていないけど、アメリカとか世界的にはとてもメジャーなスポーツなんですね。「ラクロスって実はイケてるスポーツだよね」といった目利き力はラクロスを始める人は持っているのではないかと考えています。これはビジネスの世界でも重要ですね。「このビジネスは儲かりそう」とか、まだ誰も見つけてない画期的な仕組みを見つけたりと目利き力のある人はとても有用な人材だと思います。
素晴らしい時間を送る君たちへ 〜人生の先輩からのメッセージ〜
学生に対して、大学生活を送る上でのアドバイスをお聞きしたいです。
偉そうなことを言える立場ではありませんが、あえて人生の先輩としてアドバイスするのであれば、とにかく「漫然と過ごさないほうがいいよ」と言いたいです。大学生は、お金はないけど時間はたくさんあります。この自由に使える4年間の過ごし方次第で、皆さんの人生は如何様にもなります。
学生の本分というのは勉強だと思っていて、それがメインとしてあるべきかなとは思います。まずは勉強した上で、その他の時間をどう使うかが重要で、目的を持ってさえすればスポーツでも旅行でもバイトでも何でも素晴らしいと思います。ただ毎日をぼーっと過ごすことだけは本当にもったいないので、それだけは辞めてほしいですね。
金谷さんの思う、勉強の価値とはなんでしょうか。
授業に出て、内容を理解し、単位を取得するというプロセスを通じ、面倒なこと・辛いことに立ち向かう方法を知ることに価値があるのではないでしょうか。別に勉強をしなくても、過去問をもらうといったようなテクニックを駆使すれば大学は卒業できてしまうじゃないですか。仕事も同様に、テクニックでそこそこにはこなせてしまうのですが、大きい事をしたい、何かを成し遂げたいと思っているのなら小手先のテクニックだけでは無理だと思っています。
何かを成すには、テクニックに頼らず正攻法でやるしかないと思っており、課題だったり困難だったりに正面から立ち向かっていく必要があると考えています。学生時代に学業を通して、面倒なことから正面に立ち向かう術を身に付けられることが勉強の価値だと考えます。
大学から新しくラクロスを始めた学生の中には、「本当にこれに打ち込んでて大丈夫なのかな」「ラクロス始めちゃったんだけど就職大丈夫かな」とその後のキャリアプランに悩んでしまい、不安でラクロスに身が入らない方が一定数います。そういう学生に向かって金谷さんから掛けられる声というものがあればお聞きしたいです。
自分の糧になるようなことって、取り組んでいる最中には得てして気付かないモノだと思います。物事に取り組んでいる段階で「これは正しい」と思えるような事は実は大したことしていないんですね。
悩むという事は真剣に考えている証拠でもあると思います。悩みに悩んで「そもそもなんでラクロスをやりたいんだっけ」と自問自答し、辞めずに続けたことが5年後10年後に、「ラクロスを続けたことで、成長していたんだな」と感じることにつながるでしょう。
一方で、悩んだ末にラクロスを辞めるという選択肢も持っていて良いと思います。ここで重要なのは、自分の人生に対して本気で向き合い、考え抜くことです。現状に不安を覚える事は素晴らしいことだと思いますし、そういう「悩める環境に身を置けていること自体がとても素晴らしい事である」とまずは言いたいですね。その上で、自分の人生を豊かにするために頑張って欲しいと思いますし、そこでの努力は5年後10年後に必ず身を結ぶということを伝えたいです。
社会人に必要なことは「自走心」。第一線で働くビジネスパーソンの考え。
助太刀に入社したのには、どのような経緯があったのですか?
正確さが求められる精緻な業務や、大企業の一員というのは自分に合わないと分かっていたので、もう少し小さい組織で裁量を持って働きたいなと思っていました。自分で起業するのも違うかなと感じており、そうするとスタートアップだと漠然とは感じていましたね。
数多くのスタートアップの企業の中でもなぜ助太刀を選んだのでしょうか?
大和証券時代、主に建設業界をセクターとして見ており、業界をウォッチする中で、とてもポテンシャルのある企業だなと思ったからです。実際にインターンに行った際、大きな裁量を持って働ける環境がとても魅力的で自分に合っていると直感しましたね。
スタートアップの環境が自分に合っているとのことですが、そのような環境で働いていく中で金谷さんが一番大事にしている事があれば教えて頂きたいです。
自分からアクションを起こす事ということ、チームで動くということですかね。やはり限られたリソースで大企業と戦ったり協働していく必要があるので、指示待ち人間では通用しないと思います。そのため、自分で仕事を作り、自分で数字を作っていくことが働く上で重要だと考えています。
また、メンバー同士のシナジーというのも重要ですね。「1+1」の解が「2」になる世界では大企業に勝てるわけがないので、「1+1」が「5」にも「10」にもなるようにノウハウだったり気付きの共有だったりは積極的にしていくようにしています。
最後に、改めて伝えておきたい新入生へのメッセージをお願い致します。
若いって素晴らしいし、時間があるという事は素晴らしいことです。勉強にスポーツに、友情に恋に、毎日を人生最後の日だと思いながら頑張ってほしいと思います。大学生活というかけがえのない日々を、有意義に過ごすことで得た経験や知識は、これからの人生をより豊かなものにしてくれることでしょう。
また、新入生の方々に言うべきことかは分かりませんが、実は社会人になると生活はもっと楽しくなります。毎日を有意義に過ごすことがより良い未来に繋がると信じて、前向きに色々なことにチャレンジしてください。
最後になりましたが、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんが手にしたこの4年間は、人生を変える4年間になるだろうし、何にも代え難い4年間となるでしょう。これから訪れる生活に胸を躍らせ、素晴らしき日々を全力で謳歌してください。
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