JAPAN lacrosse ナニモノにもなれる4年間

未知の世界に飛び込み、私の世界は広がった

教職、留学とラクロスの両立

 

本記事では、福岡教育大学新4年生の長友万優香さんにお話を伺った。彼女を一言で表すなら「文武両道」という言葉が一番似合うだろう。教員養成課程に在籍し、将来は教職に就こうと思っていたが、その考えは変化してきたという。部活動も学業も、両方に全力で取り組むことで、彼女の価値観はどう変化していったのか。

(2021年3月29日)

プロフィール


長友万優香(ながともまゆか)

福岡教育大学女子ラクロス部新4年生。教育学部初等教育教員養成課程在籍。

 

ラクロスも勉強も誰にも負けたくない。どっちも頑張るからこそ、人生は豊かになる。


部活動も学業も全力で取り組んできた長友さんだからこそ感じている、ラクロスが勉強に活きた事を語って頂きたいです。

勉強をする時、初めてする事や初めて出会うモノに抵抗せず、ワクワクして取り組めるようになりましたね。これは、ラクロス部に入部したことで、知らない世界へ飛び込むことへの抵抗がなくなったからです。ラクロスという知らない世界に飛び込んでみた結果、チャレンジすることのハードルが下がりました。

 

なんでも「とりあえずはやってみよう」という考え方になりましたね。そして次第に、「やってみればできない事はない、なんでもできる」という考え方を持つようになりました。

 

逆に、勉強で学んだ事がラクロスに活きた瞬間ってありましたか?

後輩育成の際に活きていると感じています。私は教育学部であるため、人に教えるという事を毎日学んでおり、そこで学んだ事を育成の場にも応用できています。人に対する話の仕方だったり、伝わりやすい話の組み立て方だったり、どうしたら人の心を動かせるのかといった事を授業で学び、それがラクロスの場にも活きていると思いますね。

 

長友さんの、「ここだけは誰にも負けない強み」はなんでしょう。

何でも「まずはやってみようと」思える気持ちは人よりあると思います。デメリットやリスクがあっても、「まずはやってみなきゃ分かんないでしょ」と思えるとこや、人に提案する時も「とりあえずやってみようよ」と伝えることができる点が私の強みなのかなと感じますね。ラクロスを始めて興味の幅が広がった事も強みかなと考えています。

 

興味の幅が広がったとはどういう事でしょうか。

私の大学は教育大学のため、就職活動の時期になると教員採用試験を受ける人が多いです。それが良い悪いという話では決してなく、部活・勉強・留学・教育実習と経験する過程で、小学校教諭や保育士・幼稚園教諭といった、学校教育以外の視点も持つようになりました。世界のエネルギー問題や文化の違いに興味を持ったり、スポーツに携わる仕事について調べたりと、今では興味関心の対象が多岐に渡っています。

 

これはラクロス部に入部し、未知の世界へ飛び込むことの抵抗がなくなったからだと考えています。ラクロス部に入部してから興味関心の幅がとても広まったと感じています。もしラクロス部に出会えていなかったら、大学生活をこんなに充実させることなんてできなかっただろうし、素晴らしい人たちに出会えることもなかっただろうなと思います。

 

また、大学に入学したことで、卒業後の進路も変わってきました。もとは、幼稚園の先生になりたかったのですが、幼児教育以外にも「私にできること」ってなんだろうと考えるようになり、最近は民間企業も視野に入れて就職活動をしています。今は広い視野を持って将来を考えられているという状況ですね。

 

私とラクロスとの出会い。ラクロスが人生を変えてくれた。


そもそもなぜラクロス部に入ろうと思ったのですか?

一人の先輩と出会ったことがきっかけです。最初は全く知らないスポーツだったため興味は無かったのですが、その先輩と話していくことで、部の雰囲気や先輩方の人柄に次第に惹かれるようになりましたね。

 

その先輩は私のことをまっすぐに受け止めてくれる方でした。入部を迷っている時もずっと親身に話を聞いてくださり、「ゆっくり考えるといい」と返事を急かさないで待ってくれました。返事を待ちつつも、「入部したほうが充実した大学生活を送れるよ」と背中を力強く押してくださったため、それがなかったら入部を決意していなかったと思います。なので今ではその先輩にとても感謝しています。

 

新歓期に感じたラクロス部の雰囲気や魅力を話して頂きたいです。

他の部活と比べて、体育会なのに上下関係をあまり感じなかったですね。先輩後輩関係なく仲が良く、部員一人一人がこのチームを愛しているという事が伝わってきた点に魅力を感じました。また、無理に入部させようと勧誘するのではなく、いかにこのチームが素晴らしいのか、ラクロスの魅力って何なのかを伝えようとする姿勢が他の団体とは異なっていて好感が持てました。

 

ラクロスという今までまったく触れていなかったスポーツを始めることに対して不安はありませんでしたか?

不安はあるにはあったけど、些細なものでした。自分の中で部活動とは+αのものだと考えており、大学生活に必要なものではなく、より充実した生活を送るためのものだと認識しています。部活動が無くなったところで支障は無いから、不安は一旦置いといてまずはやってみようという気持ちでしたね。

 

何者でもない自分が、何者にでもなれると知った。


ちなみに長友さんは部活を辞めたいと思った事はありますか?

もちろんあります。大学生になると部活に入っている人の方が珍しいじゃないですか。だから、忙しい自分と忙しくない友達をどうしても比べてしまいますね。そういう時に部活さえなければ友達ともっと遊べるし、もっとゆっくりできるのになと思ったことはあります。

 

そういったネガティブな感情を、どのように昇華してポジティブな感情に変えたのか教えて頂きたいです。

そういうネガティブな感情になりながらも、やっぱりラクロス部にいる自分が誇らしかったという思いがありました。ラクロス部を辞めたいという話を同期や先輩にすると、「ラクロス部にいるラムはこんな素敵なところがあるよ」「ラムの存在にはいつも助けられているよ」という話をしてくれました。(※ラム:長友万優香さんのコートネーム)

 

自分でも気付いていない魅力を見つけてくれる人たちがいることを知って、私の居場所はここしかないと確信しましたね。こんなにも私のことを理解してくれる仲間がいるのに、ここで辞めてしまったらもったいないし、辞めたら何にでもない自分、空っぽの自分になってしまうと感じて辞めるのを辞めました。

 

大人になると、他人の良いところを言う合うとか、目標や夢について真剣に語り合うのが照れ臭くなるじゃないですか。その中でストレートに言い合える環境はラクロスならではだなと思いますね。

 

ラクロスで得た経験が、今後社会人になっても活きるのかという新入生の疑問があると思うのですが、長友さんはどうお考えですか?

ラクロス部は自分の魅力を知り、自らの可能性に気付くことができる場所となります。部活動を通して、楽しい事や嬉しい事、時には辛い事や泣き出したくなる事も経験すると思います。

 

プラスの感情もマイナスの感情も共有しあって、それを糧にするためにチームで話し合い、行動に移す。その過程で学んだことや経験したことは、社会に出ても間違いなく活きると感じています。

 

最後に新入生に向けてメッセージをお願いします。

大学生活は4年間しかないし、人生で1回しかない大学生活をどういう風に充実させるのかは人それぞれだと思います。ただ一つだけ、ラクロスをやっている人は部活も学業も私生活も全て充実させ、輝いている人が多いという事は間違い無いです。

 

部活があるからアレができなくなる、部活があるからアレを我慢しないといけないということは思わずに、気楽にこの世界に飛び込んできて欲しいです。一旦ラクロスというものに触れてみて、合わなかったら辞めればいいと思います。ラクロスをやりたいという気持ちがあるのなら、我慢せずにとりあえずやってみるということをおすすめしたいですね。

 

必ず自分のためになる何かがそこにはあるので、出会ってみて、できるのであればやり続けてみてほしいと思います。両立することを堅く捉えず、抵抗せずに、やりたい事としてラクロスがあるなら是非この世界に飛び込んでみてください。

 

 


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