JAPAN lacrosse ナニモノにもなれる4年間

全員のスキルが勝因になるラクロス

スタッフ陣が語る新たな戦力の形

 

「マネージャー」や「スタッフ」という言葉を聞いて、どんな姿をイメージするだろうか。選手を支えるサポート役?雑用係?

いいや、違う。

 

データ分析のプロとしてチームの戦術に関与する。マーケティングを駆使してファンを獲得する。組織運営に携わり、部の根幹を担う。マネージャー、スタッフの数だけ活躍の仕方がある。全員の多様なスキルが勝因になるのがラクロスなのだ。

ラクロス界には「プレイヤーとしてラクロスのスキルを磨く」だけでなく、マネージャーやスタッフが専門的かつ先進的なスキルやノウハウを学ぶことのできる場が存在する。例えば、練習に役立つデータ分析やチームのブランディングに繋がる講座などが提供されている。

その中の一つに、第一線のプロクリエイターからクリエイティブスキルを学べるプログラムがある。

それが、「Musha」クリエイティブディレクター育成プログラムだ。

 

本記事では、このプログラムに参加し、クリエイティブスキルを向上させたスタッフの方3名にお話を伺った。参加にあたっての想いや自分自身の変化について語っていただいた。

 

 

プロフィール


 

大石やまと(おおいし やまと)(左下)

慶應義塾大学 (関東地区) 4年生 (2022年)、アナライジングスタッフ、広報責任者

 

河内澪(かわち みお)(左上)

福岡大学 (九州地区) 4年生(2022年)、マネージャー、アナライジングスタッフ、SNS係

 

中山優花(なかやま ゆうか)(右下)

東北大学 (東北地区) 3年生 (2022年)、チームスタッフ、マーケティングスタッフ

 

基礎から応用まで全部教えてもらえた18時間の講義。新しい武器を手に入れられた感じがした。


このプログラムに参加した理由を教えてください。

大石:クリエイティブのスキルアップのために参加しました。今まで他大学の方と技術を共有する場がなかったので、この機会に他大学のことも知れると思い参加しました。

 

河内:以前、ラクロス協会主催のMovie Challenge*に参加したことがきっかけでこのプログラムを知りました。その時、初めて動画を作ったのですが、表現したいことがうまく表現できなかったことが心残りで、自分の表現力を上げようと思ってこのプログラムに参加しました。元々クリエイティブに強いわけでは全くありません。

*Movie Challenge…アドビ株式会社と提携して開催された「ラクロス×アドビ Movie Challenge 2021」。Premiere ProやAfter Effectsといった動画編集ソフトを使ってPump up movieを制作。32チーム計36作品の応募があった。

 

クリエーターとして成長したと思う点を教えてください。

河内:スキルはもちろんですが、ターゲットを誰にして何を伝えたいか考えるということも学びました。「伝えたいことが伝わるように作る」という考えが身についた点が一番の成長です。あと、今までスマートフォンで画像を作っていたのですが、これをきっかけにパソコンで作れるようになりました。

 

中山:私も同じです。今まではターゲットとか意識せずに「どうやったらかっこよくなるか」しか考えていなかったのですが、「伝わるように作る」ことの大切さを学びました。

 

逆にこのプログラムを受けなかったら成長できなかったと思うところはありますか?

中山:このプログラムに参加していなかったら、そもそもPremiere Pro*を使って動画を作ろうと思わなかったです。Premiere Proを使えるようになって今までよりも表現の幅が広がったので本当に良かったです。

*Premiere Pro…動画編集ソフト

 

大石:今まで独学で画像や動画を作成していたので、いろんなクリエーターの視点が学べたことが一番大きかったです。「こういう考え方もあるんだ」っていう発見が多くて、自分の表現以外の方法に触れることができました。

 

無料とは思えないほど手厚い指導、枠を超えたプロの技。贅沢で貴重な経験だった。


このプログラムで一番印象深かったこと、すごいと思ったことは何ですか?

大石:After Effects*の講義です。この講義を受けてモーショングラフィックス*の技術を習得することができました。今まで静止画は静止画、動画は動画と割り切っていたのですが、まさに枠を超えたテクニックを学ぶことができ、新しい武器を手に入れられた感じがしました。

*After Effects…モーショングラフィックスを製作するソフト

*モーショングラフィックス…ロゴやイラスト、文字、図形、写真などに動きや音を加えたもの。大石くんの作成した動画の18~22秒時点を参照。

                                                                             

河内:来てくださる講師がすごいメンツだったことです。今までYouTubeを見ながら独学で動画を作っていたのですが、その時に参考にしていた動画の人たちが講師として来てくださって、「動画の中の人だ!」って毎回驚いていました。一方的に講義を受けるのではなく一人ひとりに合わせてアドバイスを頂けて、手厚い指導が受けられました。これが無料で受けられるなんて贅沢だなって思いました。

 

中山:講義ももちろんすごかったのですが、オンラインだからこその良さがあったと思いました。このプロブラムには北から南まで全国の大学生が参加していました。コロナの影響で他大学の学生と関わる機会も少なくなってしまったので、これはすごく貴重な経験でした。対面だったら全国の学生が一斉に集まるなんてできないですよね。

 

今回学んだことを今後のチームでの活動でどのように活用したいですか?

河内:今回のプロブラムを通して学んだことを活かし、まずはチームのインスタグラムやSNSを魅力的で印象的なものにしたいです。そして最終的には自分のチームだけでなく、九州地区のSNSやホームページにも関わって九州ラクロスを盛り上げていきたいです。

 

中山:私も、まずは自分のチームのSNSを充実させることで東北地区のラクロスを引っ張っていきたいと思います。

 

大石:外部への発信だけでなく、部内の育成でも活用したいと思いました。このプロブラムでは講師の方々から作品づくりのスキルだけでなく、教え方も学ぶことができました。講師の方々がしてくださったように教えることで、動画編集について全くスキルがない後輩にもわかりやすく教えることができると思いました。

 

活躍の場は無限大。自由な文化、やりたいことができる環境がここにはある。


最後に、スタッフとして入部することに悩んでいる新入生へメッセージをお願いします。

大石:「スタッフは選手に日本一の舞台に連れて行ってもらう存在だ」というイメージがある新入生もきっと多いと思います。でもラクロス界には「スタッフが選手を引っ張って日本一の舞台へ連れていく」というメンタリティがあることを知ってほしいです。ラクロスは日本では比較的新しいスポーツなので自由な文化があります。いろんな方法で勝利に貢献できるので、ラクロスのスタッフには無限の可能性があります。

 

中山:本当にそのとおりで、やりたいと思うことができる環境だと思います。人それぞれ得意なことが違いますが、その得意なことが何かしらの形で勝利につながります。ラクロスは学生主体の文化があるのでスタッフも与えられたことだけではなく主体的に動いて、場合によってはプレイヤーよりも部活のことを考えていることもあります。

 

河内:お二人がおっしゃる通りで、スタッフっていろんな活躍方法があって、自分で新しい活躍の場を作ることもできるし、チームのためにできること、勝つためにできることは無限にあります。活躍の幅が広いからこそ、自分が役に立っていると実感できる場面も多いです。新しいことをしてみたい、挑戦したい、今しかできないことをしたいと思っている人はぜひラクロスを選んでほしいです。

 

 


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