JAPAN lacrosse ナニモノにもなれる4年間

異国の地でもチャレンジする価値

アメリカ留学中にもラクロスを続ける理由とは

交換留学でアメリカに渡った白井美帆さん。

なぜ、留学先でもラクロスを続けようと思ったのか、アメリカ大学生のラクロス事情と共にチャレンジし続ける原動力について語っていただいた。

(2022年04月29日)

プロフィール


白井美帆 (しらい みほ)

慶應義塾大学法学部法律学科の3年生。(2022年4月現在)
高校は横浜の女子校でテニス部に所属し、交換留学でアメリカのアイオワ州に留学。

両親がラクロス経験者であったことや初心者でも始められるという点に影響され、大学からラクロスを始める。
現在は交換留学でバージニア州の College of William & Mary 大学に通い、NCAA Division 1のラクロスチームに所属。

 

大学入学から留学まで


ラクロス未経験ながら、日本一を争うチームに加入する不安は無かったでしょうか。

あまりありませんでしたね。

誰でも活躍できるという先輩の言葉を信じていましたし、慶應義塾大学ラクロス部のOGが身近にいたこともあって慶應義塾大学ラクロス部に憧れがありました

「自分もこのラクロス部に入りたい」という思いを持って入学したので、迷いはありませんでした。

 

留学先でのラクロス


アメリカに留学されてNCAA* Division 1に所属するチームでプレーをすることになった経緯を教えてください。
*NCAA  : 全米大学体育協会。アメリカの大学スポーツを統括する団体。

最初は、「ラクロスをやりたい、NCAAでプレーしたい」というより、「留学したい」という思いで留学を決意しました。

慶應義塾大学の自分のチームでは「留学先でラクロスをプレーする」というのは前例のない事でしたが、コーチもチームメイトも応援してくれました。

交換留学のためには選考を突破しなければならず準備が大変でしたが、さらにNCAAでプレーすることは容易ではありませんでした。

そもそもNCAAでは、高校生の時からアピールをしてコーチから推薦を貰わないと入部できない仕組みになっています。
私の場合は、「プレーできなくても、トレーニングだけでも良いので練習に参加させてほしい。」と依頼して、日本ラクロス協会のサポートもあって練習への参加を認めてもらえました。


留学先では、どのような生活を送っているのですか。

9時から13時まで授業を受けて、14時くらいから17時まで練習をしています。
授業では、国際政治や国際法、フランス語やアメリカの歴史を学んでいます。

平日は練習後に毎日2,3時間勉強して、土日のどちらかも半日は勉強に充てていますね。

周りも当たり前に勉強しているので、今は慣れてきました。

 

日本のラクロスとアメリカのラクロスで異なっていると感じる点を教えてください。

アメリカのNCAAでは奨学金をもらって活動している学生が多いので、それに見合うだけの結果を出さなければならず、規則は厳しいですね。

NCAAでのチームの成績は大学の評価に直結する部分があって、本当にプロスポーツのような位置づけです。

その分、スポーツに対する価値の置き方というか、スポーツへの愛の深さにも違いを感じます。
ラクロスをやっている自分を誇りに思っている人が多いです。
現在私が住んでいる東海岸の地域では特にラクロスが人気で、公園にラクロスのゴールが置いてあり生活の中にラクロスが馴染んでいます。

日本の大学では、スポーツは「部活動」で教育の延長になっているところが多いですが、アメリカはクラブとして独立していますね。

 

特に自分が現在所属しているチームで、日本のチームとの違いを感じることはありますか。

「楽しむ」感覚が強くて、音楽をかけながらアップをしたり、お互いに声をかけながらロッカーでもコミュニケーションをとったりしています。

練習に関しては様々な道具も使い、日本よりも練習のバリエーションが多い印象です。
練習外の活動で言えば、コーチのリクルーティングで入部してくるので新勧はありません。

チーム力強化のために自分たちを見つめ直す会があったり、女性アスリートとしての栄養学を学ぶ会があったり、チームメイトと時間を共有する場面が多くあります。

 

留学を通じて学んだこと、帰国後も大切にしたいこと


帰国後も大切にしたいと思っていることを教えてください。

アメリカのチーム内のメンバーの関係性は、日本に持ち帰りたいと思っています。
「誰かのために遅刻や忘れ物をしない」など部活のための人間関係ではなく、あくまで1人の人と人との関係性を構築することが大切だとアメリカで学びました。

ラクロスをするために一緒にいるのではなく、ラクロスを通じて関係性を築くことが出来る組織にしていきたいですね。

日本のラクロスはまだまだ発展途上ですが、その分1番楽しい時期でもあると思います。

アメリカでは限られた富裕層のスポーツになってしまっている部分もあるので、誰でも初心者から始められる門が開かれているところは日本ならではの良い点ですね。


 

留学したい、ラクロスをしたい、どっちもやってみたいと、様々な思いをもっている学生のみなさんにメッセージをお願いします。

まずはやってみてください。
まずは一歩踏み出してから、色々考えてみてほしいです。

現在自分はラクロスを始めて2年ほどですが、何年も前からラクロスを経験しているメンバーに混ざって練習をしているので、皆さんも一緒に頑張りましょう!

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